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第3回サカジェクトX

「道頓堀を制圧。そして、無事、東京に帰れるのか?」


〜食へのこだわり。〜
12月2日(日曜日)
朝9時頃、あまりの寒さで目がさめた。
そういえば、昨日の夜から、なにも掛けないで寝てしまったのだ。
そして、他の人間を見渡すと、まだ完全に寝ている。
ベッドを奪ったうらっち、毛布を奪ったケーブル王が気持ちよく寝ているのが、なんかムカツク。
11時を過ぎた頃、みんなが目覚めた。
昨日から、というか金曜から風呂に入っていないので、みんな風呂に入りたくなった。
すぎさん家の風呂でもいいのだが、何しろユニットバスなので辛い。
そうしたらすぎさんが「近くに、安い健康ランドみたいのがあるよ。」と言った。

そして、すぎさんのシビックに5乗で出発。

ちなみに、すぎさんは午後から仕事。(ごくろうさまです)

車で5分ほど走ると、その健康ランドらしき場所に到着した。
言葉では、表現しにくいのだが、建物は、なんかアヤシイ雰囲気が漂っている。
(内心、ちょっとビビッてました。)
建物の中に入ると、券売機があり、そこで入浴券を買うシステム。
館内は健康ランドと言うよりも、銭湯と呼ぶべきか、いわゆるスーパー銭湯の原点のような造りだった。
一回の入浴料金は何と300円、なんか異常に安い。
ふつうの銭湯でも、450円とかするのに。ますます、アヤシイ。
しかし、まだ午前中だというのに、結構、客がいる。「スカイランドいこま」の一日の入場者数をはるかに上回っている。
ここで、午前中から風呂に入っている人って何者なのか、気になった。
風呂から出て、くつろいでいると、携帯がなった。
リーダーからだった。

「大阪、エンジョイしてるかーい。」

「オイラは、まだ箱根で監禁されてるよ」

今回のプロジェクトに参加できなかった、リーダーはちょっと残念そう。
ここで、電話をうらっちにかわった。

「え、誰だよ。」「なんで、オマエがいるんだよ。」

そう、リーダーはうらっちが自分の代役に抜擢されていることなんて、全く知らなかったのだ。
と、いうよりも、誰もそれを伝えてなかっただけなのだが。
遅めの、朝食をファミレスでとったあと、なんば駅まで送ってもらう。
すぎさんこれから仕事なのにわざわざ、すみません。

すぐにでも、帰りの足を確保するため、金券屋に向かう。
運良く、東京行きの新幹線のチケットを確保できた。12200円まあ、納得できる価格である。
しかし、安心するのはまだ早い。次は、このチケットで指定席を確保しなければならないのだ。
この指定席の予約は、駅のみどりの窓口の行う必要がある。

早速、みどりの窓口のある、JRなんば駅にむかうことに。

しかし、また大阪にしてやられる。

なんと、JRなんば駅は、今いる近鉄なんば駅から、ものすごく離れていたのであった。
結果的に、15分以上歩いてしまった。
JRなんば駅は、かなり近代的なつくりだが、その駅の周辺にはあまり人影が見当たらない。
駅ビルの中に入ると、すぐにみどりの窓口はあった。
すぐさま、夜7時頃の新幹線の空き状況を確認する。

「満席だね。」窓口の係員はあっさりと答えた。

内心、「ヤバイ!、指定席取れないかも!?」と思っている、4人。
あきらめずに、6時頃のひかり号を確認してもらう。
「2人づつ、別の車両でよければ、取れるけど。」係員が言った。
本当なら、帰りの新幹線の中で、4人で席を向かい合わせ、反省会でもしながら帰りたかったのだが、この際仕方がない。
なんとか、新大阪6時発のひかり号を確保して安心。と、時計をみればもう3時をまわっていた。
あと、3時間。
このあと本来の予定では、天保山を登頂する予定だった。(天保山は日本で一番低い山らしい)
時間的に無理だと判断し、天保山をあきらめ、今後の行動をケーブル王にゆだねる。

「道頓堀に行こう。」ケーブル王は決断した。

確かに、適切な判断だった。今いる、なんばから道頓堀なら歩いていける。
そして、道頓堀をフラフラしていれば、すぐに出発の時間になってしまうだろう。
よって、またもや、徒歩にて移動。
この、JRなんば駅までは地上を歩いてきたので、今度は地下を歩くことに。
この地下というのが、あの有名な巨大地下街「なんばウォーク」だったのだ。
さっき、地上に人影が見当たらなかった理由がわかった。
立ち並ぶ店舗と、行き交う人々、この街は地下が中心となって機能している。
この、地下街を利用すれば道頓堀までずっと、地下のまま歩いていくことが出来る。

15分ほど歩き、テレビや雑誌でよく見る、道頓堀に到着した。
ほんと、テレビのまんま。
もちろん、グリコの前で記念撮影。
次は、と言うと、勘のいい人ならもうわかるかもしれないが、例の人形の前でも記念撮影。
さすがに、これは恥ずかしい。観光客まるだし。
でも、ケーブル王はここで写真を撮るのが、小さい頃からの夢だったらしく、本当にうれしそう。
次もケーブル王の判断により、定番のたこ焼き屋に。

有名と思われるたこ焼き屋は、2軒ならんで店をかまえている。
その、2軒に向けて2つの行列ができているが、どうみても、手前のほうの行列のほうがはるかに長い。
ケーブル王はもちろん、その長い行列の最後尾にならんだ。
私をふくめた、3人は、行列にならんでニコニコするケーブル王を遠くからみつめていた。

ケーブル王がならんで買ったたこ焼きにもかかわらず、待っていただけの我々3人は一斉に喰らいついた。

「タコ。」


この一言が感想である。
何しろ、タコが巨大だった。
というより、タコのまわりに、気持ち程度にころもがついていると言ったほうが適切な表現かも。
味のほうもなかなかのものだが、興味はこの巨大タコのほうにいってしまった。

次のグルメはと言うと、「串揚げ」である。
これは、コタちゃんが言い出したことで、異常なほどに食べたがっている。
ここで、私は思った。「串揚げって、大阪の名物なの!?」
たこ焼き、お好み焼きならよくわかるのだが、串揚げ。
でも、コタちゃんの中では、「大阪=串揚げ」、という式が成立しているようなのだ。
仕方なく、この道頓堀界隈で串揚げ店をさがす。
しかし、そのような店など見当たらない。イカ焼き屋ならあるのだが。
結局、串揚げ店はみつからなかった。

まだ、諦めることが出来ない、コタちゃんは今度は梅田に行って、串揚げを探すと言い始めた。
ここまできたら、我々サカジェクトXとしても意地である。コタちゃんにとことん付き合うことにする。

とりあえず、地下鉄を乗り継いで、梅田駅に到着。
ちなみに、梅田駅=JR大阪駅であり、このエリアが通称「キタ」とよばれている。
コタちゃんの情報によると、この梅田駅の近辺に串揚げ店があるらしいのだ。
飲食店、カラオケ店などが建ち並ぶちょっとしたアーケード街をうろうろする、我々4人。
やっと目的の串揚げ店のあるはずの路地を発見した。でも、この路地には風俗店しかない。
呼び込みのおっさんも、じろじろこっちを見ている。
スタスタと路地の奥のほうに進み、確かめに行くコタちゃん。
そして、戻ってくるなり「閉まってまーす!」と言い放つコタちゃん。

もう、あきらめよう。
東京だっておいしい串揚げ食べれるよ。

こんなことしている間に、時刻はもう5時になる。そろそろ、新幹線に乗るため、新大阪に行かねば。
大阪駅から、電車で10分程で、新大阪駅に到着した。
さすがは、ターミナル駅だけあり、おみやげ屋も充実している。
サカジェクトのメンバーたちは、いろいろと、おみやげを買っている。
しかし、数あるおみやげの中で、わたしの心をとらえるものは、無かった。
たこ焼きキーホルダー、くいだおれストラップ、よしもとストラップ、ユニバーサルスタジオクッキー、
だれもが、予想してそうなものばかりである。
せっかく、関西なのだからもっと、ひねりを加えてほしい。
こればかりは、大阪に来たのにがっかりしてしまった。

東京行き、ひかり号の発車まで、あと15分。
そろそろ、ホームに行かねばと思ったその時、コタちゃんの携帯がなった。
そして、話をして電話を切るや否や、突然コタちゃんがあわてはじめた。

「串揚げ屋が、新大阪駅の構内あるそうです。」

コタちゃんが言った。
どうやら、会社の先輩から情報が入ったらしい。
でも、もうすぐ出発の時刻。串揚げを買いに行く余裕なんてあるはずがない。

しかし、諦めきれないコタちゃんは串揚げ屋を目指し、走りだしたのだ。
面白そうなので、私も後を追った。
それらしき店は、すぐに見つかった。
でも、そこはふつうのトンカツ屋。
ショーウィンドウの中にあるトンカツのサンプルを覗き込むと一番隅っこのほうに、確かに串揚げはあった。さらに、お持ち帰り可となっている。
なんとか、串揚げに出会えたコタちゃんは、早速、盛り合わせを2つ注文した。
注文してから、揚げるので少し時間がかかる。
時計の針は刻々と時を刻む。
もうすぐ、新幹線が出発してしまう。
数分が経過して、やっと串揚げを手にした。本当はここで熱いうちに味見をしておきたいところだが、何しろ時間がない。

ここで、またもや恒例のダッシュをするハメに。
新幹線のホームは2フロアー上の階。
今買ったばかりのアツアツ串揚げを手にぶら下げながら、エスカレーターを駆け上がった。

やっと、ホームに着いた。
本当はここで、新幹線が出発していたら面白かったのだが、今回ばかりはそういうわけにはいかない。
ホームで待っていた、ケーブル王、うらっちと合流。

早速、車両へとのりこむ。
席は、2人づつでしかとれなかったため、ケーブル王とコタちゃん。うらっちと私の二手にわかれての乗車となった。
車両に乗り込んですぐ、例の串揚げを食べ始める。

「おいしい」

まだ、暖かかったからであろうか、予想いじょうにウマかった。
車内には、串揚げの匂いが、充満してしまったが、そんなことはお構いなし。
私とうらっちは、一瞬にして食べ尽くしてしまった。
ケーブル王とコタちゃんも、きっと同じ状態なのであろう。

新幹線が次の停車駅、京都に到着する頃には、うらっちは深い眠りについてしまった。
私も寝ることにしよう。

・・・でも、串揚げって、関西に限らず全国的に食されている気がするのは私だけなのであろうか。

目を覚ますと、列車の窓からは、見慣れた風景が。
ちょうど、新横浜を過ぎたところだった。いつのまに、名古屋を過ぎていたのだろう、完全に熟睡していた。

21時東京に到着。
ホームにて、再びケーブル王、コタちゃんと合流。
2人も完全に眠っていたようである。目が、死んでいる。
21時30分
葛西駅に到着した。
金曜日の夜、この駅で大波乱があったことが、ものすごく懐かしい。
このサカジェクトの3日間が、長くも、短くも感じられる。
また明日から、いつもの日常が始まる。
ケーブル王、うらっち、そして私は明日も会社で顔を合わせることになる。

お疲れ様!

サカジェクトXはここで、解散することにする。
しかし、このことは、メンバー4人の心の中に深く刻まれたであろう。
次回はどうなることか、誰にもわかるはずがない。

もしかしたら、今度はあなたのところに、電話が、、、、、

「いまから来れないかなあ、駅まで、、、、」

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